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あの『後妻業』事件…公正証書について

関西で高齢男性が次々と“怪死”した事件。
11月に68歳の女性が殺人容疑で逮捕されましたね。

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物騒な書き出しでごめんなさい、行政書士の林麗子です。

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結婚した男性に遺産相続の「公正証書」を作らせて
彼の死亡後に多額の遺産を受け取っていたそうです。

また彼女は、自身の結婚歴を隠すために「転籍」を繰り返していました。

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今回のコラムは、この「公正証書」について簡単に解説させて頂きます。
(転籍については次回掲載予定☆)

 

【公正証書とは】

国家公務員である「公証人」が作成する公文書です。

この文書は有事の際に極めて強力な証拠書類となります。

「書かれた内容は動かし難い事実であり、確かにこの約束は交わされた」
という証拠文書が「公正証書」であり、
その公的な証人が「公証人」だというわけです。

確定した判決とほぼ同様の効力をもつため、
重要な取引契約や、遺産にまつわる遺言書、離婚協議の際などに利用されます。

 

だからこの女性に「公正証書あるねん。私が妻や!」
と公正証書を振りかざされ迫られた(男性の)遺族は…

この内容を覆すことが出来なかったというわけです。

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【公正証書の「証人」】

遺言の公正証書化には、(公証人とは別で)立会人となる証人を2名、
遺言者本人が連れてくる必要があります。

意外に難航するのがこの立会人選びです。

何故なら、この相続に利害をもつ人物を選んではならないからです。
配偶者や子ほか、遺産の行方に関わる人物はNGです。

 

だけど相続は非常に個人的なこと。

親族以外に頼める人は簡単には見つからないかもしれません。

なので、なり手が見つからない場合は、
公証役場からしかるべき立会人を紹介してもらえます。

 

例の事件を扱った週刊誌の記事では「小遣い稼ぎのアルバイト証人」、
と貶しめられていますが、むろんシロウトではなく、
法律事務に関わった経験のある人物が立ち会うことになっています。
(わたしたち行政書士も、その資格者です)。

 

「公正証書遺言」は公証人に加えて2人もの立会人が必要な、
たいへん重々しいものです。

しかしながら人間は利害だけでなく感情に左右される生き物…

当人の意思であれば、いかんともしがたいのが現実です。

 

次回のコラムでは、「転籍」について書きます。

本当に結婚歴を消すことが可能なのでしょうか・・・?

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行政書士 

林麗子

前職は広告デザイナー。27歳で結婚、29歳で離婚を経験。翌年再婚するも様々な問題に連続して巻き込まれ、法的知識の重要性を痛感する。 仕事と2人の育児の傍ら、行政書士試験に独学挑戦し2度めの受験で合格。平成24年夏に登録。 専門業務は離婚関係と契約書作成、相続(遺言書)。愛知県行政書士会所属。入国管理局申請取次者。

【行政書士・麗子の愛車はスイフトスポーツ。】
http://ameblo.jp/bell-ray/

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