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矢上清乃さん

今年9月、名古屋市新栄に“託児スペース付き・ママのための自習室”【学び舎mom】がオープンしました。
学びのため・再就職に向かうため・気のあうママと出会うため・ワタシ時間を大切にするため・・・どうしても子ども優先になりがちなママ達に有意義な時間を提供したい!と同スペースを作ったのが(株)グローバルママ・ゲートウェイ代表取締役の
矢上清乃さん。
今回は、スタッフ100人・メルマガ会員3000人のママ団体【ママスタート・クラブ】の代表でもある清乃さんにご登場頂きましょう。

積極的に事業展開されてますが、ここに至るまでのお話を聞かせてください。

今5歳の息子が1歳だった4年前、まだ会社員をしている頃にママスタート・クラブを発足しましたが、それまでの私は子育てにつまづいていて・・・。産休に入った3日後に破水しての早産だったので、まだ心の準備もできておらず、今までとの反動が大きすぎて鬱に近い状態でした。それを救ってくれたのが、産後に出会った先輩ママ達。名古屋の「赤ちゃん訪問」で来てくれた民生さん、主任児童委員さんやベテランママと接する中で元気を取り戻していけました。その恩を返したくてご近所ママ7人で始めたのがママスタート・クラブ。その後、社会福祉協議会の助成も受け、人が集まり・・・今では名古屋16区中10区で毎週何かしら催しを行っていますし、web告知だけで講座が満席になるぐらい浸透してきました。お喋りを楽しむママサロンはありますが、習いたい!教えたい!を叶える場はまだ少なく、それを実現することで大きく輪が広がった今があります。

周りの協力を得ながらボランティアベースでやってきましたが、出会って・コミュニティになって・元気になって・・・その次を考えるようになりました。
仕事を辞めて、子どもが1歳ぐらいまではガムシャラに育児をするものの、2~3歳児になってくると周りに復職する方なども出て焦りを感じるママも少なくありません。働きたいけどブランクがあるとどうしていいか分からないママも多いので、コミュニティづくりから一歩進んで、『仕事』に目的を変えていこうと生まれたのが、ママと働く場が繋がるスペース【学び舎mom】です。私自身、幼い頃から自営業的に仕事をしたいとは思っていたので、この温めていたプランを文書化して創業補助金制度に今年4月に応募。6月に採択されて起業しました。 

◆会社名にはどんな想いが込められているんですか?

妊娠・出産を経て6割が仕事を辞めざるを得ない状況があります。 
多くのママと接する中で、納得して辞める人もいれば、すごいスキルを持ちながら諦めざるを得ない人もいます。出産後は子ども中心の生活になって、行動範囲は“半径3キロ以内”、出歩く場所も限られてきます。これは、ご近所のコミュニティを再発見できる良い面もありますが、社会との断絶を感じることも・・・。社会ともう一度繋がりたい!社会との架け橋が欲しい!の想いに応えたくて「ゲートウェイ」。半径3キロの世界だけど、実は社会と繋がっているんだよ!の意味で「グローバル」を用いました。地域でイキイキと活動しながら世界でも活躍できる夢が叶う、その準備期間を提供したいと命名しました。

◆【学び舎mom】がスタートした今、今後の目標は??

ママの学びの拠点、という新しい業態なので、まずはママ達に知って欲しいですし、それが必要であることを社会に発信したいです。
再就職に向けた講座や生活を豊かにできる学びのプログラムを充実させ、話の中心が子どもの“ママ友サロン”ではなく、自分自身のことを話せる場・自分を発揮できる場にしたいと思っています。横の繋がりを求めるママは多いので、先輩ママと出会ったり、単なるママ友ではない『ママ学友』と出会えるような場になれるように、○○部のようなクラブ活動を活発化できる企画も考えています。5年後・10年後に「私は【学び舎mom】の●月期生です!」と言って頂けるように広めたいですね!!
また、自分が勉強している間は子どもを預けっぱなしではなく、子どもも何かを学べるのが満足度が高いと思うので、会員の方が増えてきたら、お子さんの年齢に合わせたプログラムも行う予定です。
多くのママに携われる立場なので、“あったらイイな”をカタチにするのもやりがいですし、ママの味方として役立てることを一生懸命やって力を発揮できれば嬉しいです!

◆ところで、清乃さんご自身の子育てモットーは??

「子どもはみんなと育てる」「自分ひとりで育てない」をモットーにしています。
旦那さんが単身赴任中で私が一人で抱えやすい環境ですが、完璧な育児はできないので、大変な時はSOSを周りに出すようにしています。料理が全くダメなので給食にこだわった幼稚園を選んだり(笑)、不得意なことは周りの力を借りています。ただ、子どもが安心して帰れるように、常に「子どものことを想っている」という揺るぎない想いは子どもにしっかりと伝えるようにしてます。例えば、夜の読み聞かせの時間を必ず作ったり、幼稚園の送り迎え中は1対1でよく話すなど大事な時間は確保しています。
それと、0歳の頃からママスタート・クラブの活動に連れて行くなどしました。そこで助けてもらえたり、時には「うるさいね」って言われたりもしましたが、寛容な世の中を目指すためにもひるまずにそうしてきました。そうすることで、大人だけでなく子どもも社会性を養えたり、顔見知りが増えることで、我が子だけでなく他の子にも注意できるようになりますし、それが子どもにも(親に言われるより)効果的だったり・・・皆で子どもを育てることになるとも思っています。
息子本人は、大人の時間に付き合うのが苦痛な時もあったようですが、今ではイベント会場でも私の代りに名刺を出したり、サクラになって一緒に遊んだりしてくれてます(笑)自分が企画したイベントを息子が楽しんでくれるのは嬉しいものですね(笑)

◆読者ママ達にひとことお願いします!

特に小さいお子さんを育てているお母さんは、自分を後回しにしがちです。
育児に心身を注ぐのは素晴らしいことですが、でも、子どもが成長して徐々に手が離れていくと、自分がこの先どうすればよいのか戸惑うお母さん達も多いように思います。
ぜひ、「○○ちゃんのママ」だけじゃない、「わたし」という一人称で将来像を描いて欲しいです。自分自身の夢や好奇心をあきらめずに、仲間と出会い、一人じゃできないことを仲間と叶えたりしながら、自分の人生を考えてもらいたいと思います。
【学び舎mom】のキャッチコピーは「明日のママへの入口です」。たまには自分の今後を考える時間を大事にして、人生を思い描くきっかけ作りをして頂けたら嬉しいです!

◆矢上(榊原)清乃◆ 
株式会社グローバルママ・ゲートウェイ代表取締役/ママスタート・クラブ代表
南山大学経営学部卒業後、金融情報サービス会社、外資銀行を経て、2000年から2年間米国・テキサス州立Austin校McCombs大学院に留学、MBA取得。帰国後は日本IBMに勤務。2008年7月に長男を出産し、育児休暇中の2009年7月にママスタート・クラブを立ち上げる。団体拡大により2010年末同社を退職しNPO活動に専念。2013年6月に学び舎mom事業により、株式会社グローバル・ママゲートウェイ創業。 

HP: www.manabiyamom.com

編集後記

「『寛容』という単語がすき。
子どもに対しても、子どもが育っていく姿も、いろいろな面で寛容でいいんじゃないかしら?」と語る清乃さん。
その包み込むような温かさに惹かれてママ達が集まり、たくさんの人達が協力の手を差し出すのでしょうね♪ 

ママの為にやりたいこと・社会に知って欲しいことがいーっぱいの清乃さんですが、
それを絶え間なく動きながら実現していく姿がとってもパワフル!!
有言実行の清乃さんが、今後もアグレッシブに活動される姿を応援していきたいです。

キャリア女性だった清乃さんは、出産・育児をもっと気軽に考えていたそうですが、
実際はとんでもなくて、育児はホントに大変なことを実感!育児を頑張るママを心から尊敬しているのだとか。
働いてるママは偉い、のような風潮ではなく、お子さんをちゃんと育てている・家事を頑張っているママだってスゴイ!
そんな日常を頑張るママに光を当て、ママが自分自身の時間を豊かにできるような場でありたい、それを社会に知ってもらいたい・・・との言葉も印象的でした。 

【学び舎mom】の利用料金は、1時間250円。託児+自習室利用だと800円です。この良心的な価格も嬉しいですよね♪
自宅で仕事をすることが多い私も、アタマを切り替える意味でも利用させて頂こうかな~^^ 

清乃さんは『NPO団体代表ママ』としてマンマ・ブロガーにもご参画頂いています。ブログにもご注目くださいね!!

<取材・文/編集長 野村綾乃 撮影場所/学び舎mom> 

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